大雨による太陽光発電設備の火災を受けて、今伝えたいこと

昨日、千葉県成田市の太陽光発電施設で、水害の影響を受けた設備から火災が発生したことが報じられました。
被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
また、今も復旧や対応に尽力されている皆さまに、深く感謝申し上げます。
今回の火災では、印旛沼の氾濫によって冠水した太陽光発電施設で、水が引いた後に電気設備の一部がショートし、出火した可能性があると報じられています。
このニュースを受け、私たちが改めて感じたのが、太陽光発電設備における「水害への備え」の重要性です。
これまで太陽光発電設備の自然災害対策というと、落雷や台風、強風などへの備えを意識することも多かったのではないでしょうか。
しかし、近年の大雨や水害を考えると、浸水による設備の故障だけでなく、その後の電気事故や火災まで想定して備えることが大切です。
その一つが、加入している保険の補償内容を改めて確認することです。
今回をきっかけに、
1.水災による設備被害が補償の対象になっているか
2.水害を起因とする電気事故や火災について、どこまで補償されるのか
3.現在の設備や周辺環境に対して、補償内容が十分か
一度確認しておくことをおすすめします。
そして、もう一つ大切なのが、被災後の設備にむやみに近づかないことです。
太陽光発電設備は、電力系統を遮断したりパワーコンディショナを停止したりしても、太陽電池モジュールに光が当たれば発電します。
また、浸水によって絶縁性能が低下すると、予期しない箇所に電圧がかかっている可能性があります。
一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)も、水没・浸水した設備には感電の恐れがあるため、近づいたり触れたりしないよう注意を呼びかけています。
さらにJPEAの水没実験でも、水が引いた後でも集電箱やパワーコンディショナには感電の恐れがあり、感電防止の処置は十分な知見を持つ専門家へ依頼することが示されています。
発電設備が止まってしまえば、一日でも早く復旧させたい。
そう考えるのは当然のことだと思います。
しかし、復旧を急ぐあまり、自分たちだけで設備を確認したり、触れたりすることは非常に危険です。
被災した太陽光発電設備には近づかず、まずは設備を管理する事業者や、電気設備について十分な知識を持つ専門家へ相談してください。
JPEAも、水害を受けた設備の点検・撤去について、知見のない人が作業を行わないよう明記しています。
参考:豪雨災害により被害を受けた場合の太陽光発電システム取り扱い上の留意点
自然災害そのものを防ぐことはできません。
だからこそ、「被害を受けた後にどうするか」まで含めて、平時から備えておくことが大切です。
今回の災害が、太陽光発電設備の水害対策や保険、そして被災後の安全な対応について、改めて考えるきっかけになればと思います。
被災された地域の一日も早い復旧と、皆さまの安全を心よりお祈り申し上げます。